高校生編-5 回想録

 

 時は戦国、男子高校生はいかに休み時間を有意義に過ごしたり センセーにバレないようにハラハラドキドキしながらクッソくだらない事をいかにスタイリッシュにやり遂げるかに命を賭していた。

 

まさに傾奇者

 

 

中々 傾いた坊主だなぁ!傾くという事は死をも覚悟しての事だろうな!?

 

そう。

そのスリルの代償は栄光か死しかない。

 

 

とある日は椅子の背もたれの上に片足で何秒立つ事が出来るか

 

とある日は吹き抜けの廊下に氷を投げつけてどこまで飛ばせるか

 

ジャンケンで負けたら1週間常温放置した明太子おにぎりを食べないといけない

 

授業中に話していたら連帯責任でクラスメイト全員正座

 

 

その途中で脇をくすぐり合って笑ったやつはセンセーに頭をしばきたおされる

 

 

そう、くだらなさすぎる

 

 

それが男子高校生の日常なのだ

 

 

 

ブームというのは一周まわる

流行り廃りとはそういう物だ。

 

 

私達の年代はいわゆるポケモン絶頂期だった

初代も良いが 金銀の人気は雲を突き抜けるほどだ。昼と夜があるなんて当時は震えあがった。

 

 

都市伝説では真夜中があるらしいが…

 

オテンコ様もびっくりだ。

タイヨー!

 

タイヨーエレックではない。

 

 

〜とある日の昼休み

 

 

 

 

「あ〜最近、麻雀も飽きてきたなぁ…

 

なんか最近ゲームも面白くないし」

 

 

「おれなんか晶にセーブデータ上書きされたわ…」

 

 

「そうだ!ポケモンやろう!」

 

「え?ポケモン?初代すか?」

 

「そこは金銀にしよう!対戦要素つよいじゃん!」

 

「え?2人でポケモンスタジアムやんの?流石にそれはだるいっしょ」

 

「いや、人集めて10人くらいのトーナメントにしない?」

 

「えーそれはだるいっしょ…」

 

「いい考えがある!」

 

「ほう、いい考えとは?」

 

「参加費を出し合ってそれを賞金に当てよう!」

 

 

「それは胸熱すぎるだろ!え、いくらにする?」

 

 

「うーん…500円くらいでいいんじゃない?」

 

「10人集まったら5000円か…。ナイスな展開じゃないか!」

 

「とりあえずクラスメートに呼びかけまくるしかないっしょ!めっちゃやる気でてきたわ!」

 

こうして ポケモン金銀賞金トーナメント企画が立ち上がったのだ

 

 

 

結果12人が集まり大の高校生が大切な授業時間と睡眠時間をポケモン金銀に費やすことになったのだ。

 

 

今回のルールはレベル50まで。

俺はまずポケモンを吟味した

主軸は…やはり、バンギラスケンタロスカイリュー、ゲンガー。

ここは鉄板である。

 

努力値システムを考慮して寝る間も惜しんでコラッタやポッポを一撃で屠るゲームをひたすら繰り返す。

 

そう賞金の為に…

 

 

 

決戦当日

 

この日の為に ふしぎなアメなんぞ使わずひたすらに殺戮の限りを尽くしてきた猛者が12人

 

賞金は1位が5000、2位が1000という格差社会

 

 

そうして第1戦が始まったのであった……